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drawtonomy と Blender Driving Scenario Creator

Blender Driving Scenario Creator (BDSC) は、Johannes Schmitz さんが開発・公開しているオープンソースの Blender アドオンです。OpenDRIVE と OpenSCENARIO に対応したシナリオを 3D モデルとともに作成できます。

README に記載された主な機能は次のとおりです。

  • クロソイド / Hermite ソルバーを使った道路ジオメトリツール。
  • ジャンクション関連のツール (junction area、junction connection、流入・流出路向けの direct junction)。
  • 解析的な道路プリミティブを使った OpenDRIVE 書き出し。
  • マップ上に配置したシナリオの OpenSCENARIO 書き出し。
  • .fbx、.gltf、.osgb への 3D メッシュ書き出し。
  • Blender 上で動くため、3D ビューポート、シーングラフ、アセットライブラリ、レンダリング機能をそのまま利用できる。
  • GPL-3.0 ライセンス。

すでに Blender を日常的に使っている環境では、BDSC によって解析的な OpenDRIVE ジオメトリと 3D 編集を一つの場所にまとめられます。

drawtonomy は 2D のブラウザホワイトボードで、その立ち位置は変わりません。解析的な道路ジオメトリは扱わず、3D の編集ビューポートやメッシュ書き出しもありません。シナリオの再生を確認するための 3D プレビュー (Chase / 俯瞰 / ドライバー視点、esmini と同期) はありますが、これはあくまで view-only です。形状の編集はできず、地形もなく、独自の 3D エクスポートも持ちません (動画エクスポートも 2D のままです)。OpenDRIVE のエクスポートは <junction> / <connection> プリミティブと <signal> としての標識を出力できますが、junction の精度が高いのはインポートした .xodr を未編集のまま持ち越す場合に限られ、手描きのレーンから新しい junction ジオメトリを組み立てるのはまだ精度が低いです。

BDSC と組み合わせるときに drawtonomy が補える点はいくつかあります。

  • ブラウザだけで動き、インストール不要。Blender が入っていないマシンでもすぐに図を描けます。
  • 論文やスライドにそのまま載せられる 2D 俯瞰図を、3D ビューポートを経由せずに作れます。
  • 再編集可能な .drawtonomy.svg をドキュメント用の図ソースとして保存できます。

両者の役割分担は明確です。「解析的な道路ジオメトリを持つ 3D シナリオ制作」には BDSC、「2D での作成とブラウザ内再生」には drawtonomy という使い分けになります。drawtonomy ではシーンを描き、Action と Trigger を追加し、Storyboard を esmini-WASM 上で実行して PASS / FAIL 判定まで確認できるほか、図の作成にも使えます。

BDSC と drawtonomy は、どちらも ASAM OpenDRIVE と OpenSCENARIO を対象にしており、どちらの出力も esmini で再生できます。オープンソースの ASAM 系ツールのコミュニティはまだ小さく、BDSC はその中でも重要な貢献の一つです。drawtonomy はより小規模な貢献ですが、どちらも OpenSCENARIO / OpenDRIVE ツール全体の取り組みの上に成り立っており、単独で完結するツールではありません。