drawtonomy と LaneMaker
LaneMaker
Section titled “LaneMaker”LaneMaker は、道路ネットワークの作成と交通シミュレーションを無料で試せる軽量な 3D エディタです。Apache 2.0 ライセンスのオープンソースプロジェクトで、カジュアルな利用や趣味目的を主な対象にしています。
公式ページと GitHub リポジトリから確認できる範囲だと、扱う領域は次のとおりです。
- ASAM OpenDRIVE
.xodrファイルの取り込みと書き出しができる道路ネットワークエディタ。README では「ASAM OpenDRIVE 標準への完全準拠ではないが、OpenDRIVE オンラインビューアで開ける」と明記されています。 - 車両が目的地と経路を持って動く、大規模な交通シミュレーションを内蔵。
- 道路形状を編集するための 3D ビュー。
- Windows 10/11 および Ubuntu 24.04 LTS 向けのデスクトップビルドを提供。
有料ライセンスなしで道路ネットワークを描いて交通の流れを確認したい場合、LaneMaker は現実的な選択肢の一つです。
drawtonomy が役立ちそうな場面
Section titled “drawtonomy が役立ちそうな場面”drawtonomy は 2D 俯瞰の運転シーンを扱うブラウザツールです。3D の編集ビューではなく、シナリオの再生を確認するための view-only な 3D プレビュー を備えています。LaneMaker のような SUMO 系のミクロ交通シミュレーション (経路を割り当てた車両群のスポーン) は持っていません。一方で、作成した OpenSCENARIO シナリオを WebAssembly にコンパイルした esmini 上でブラウザ内でそのまま実行できます。OpenDRIVE のエクスポートは <junction> プリミティブと <signal> としての標識を出力できますが、その接続関係が確実にラウンドトリップするのは、インポートした .xodr を未編集のまま持ち越す場合で、手描きのレーンから新しい junction ジオメトリを生成するのはまだ精度が低いです。
LaneMaker と一緒に使うときに drawtonomy が補える点です。
- インストール不要でブラウザだけで動く。デスクトップエディタを開く前にざっくりレイアウトを確かめたいときに使えます。
- 道路の上に OpenSCENARIO シナリオを作成し、esmini のインストールなしでブラウザ内で実行できる — Action、Trigger、PASS / FAIL 判定まで。詳しくは シナリオエディタ を参照してください。
- スライドや論文、ドキュメント向けの素材として、再編集できる
.drawtonomy.svgを残せます。
自然な分担としては、道路ネットワークと交通シミュレーションは LaneMaker、シーン全体の図や説明資料は drawtonomy、というイメージです。
同じ ASAM OpenDRIVE エコシステムの中で
Section titled “同じ ASAM OpenDRIVE エコシステムの中で”LaneMaker と drawtonomy は、どちらも ASAM OpenDRIVE の読み書きに対応しています。自由に使える OpenDRIVE 系ツールのコミュニティはそれほど大きくなく、LaneMaker、Truevision Designer、Blender DSC、scenariogeneration、drawtonomy はそれぞれ別の部分を担っています。各ツールの出力は OpenDRIVE オンラインビューアで確認したり esmini で再生したりできるため、ファイルを直接やり取りしなくても下流のパイプラインを共有しています。同じエコシステムの異なる部分をそれぞれが担当しているイメージです。